牡蠣が好きなんです。
シブールというところにあるアランツァレアックという魚介料理のお店と”おねえ“の自宅にて、僕はたくさんの牡蠣にありつけた。
「おねえ」についてはこちらから
本当に最高な時間。
僕は随分前、たぶん子供頃から牡蠣が好きだった。はじめて食べた時はあのグロテスクな様子に引いたのを覚えているけどね。たしか生牡蠣だったと思う。
静岡の親戚がウチにもってきたとか、そういう感じで食卓に並んだ。
それが始めての記憶で、牡蠣との人生の出会い。
その時は「まぁ、なんというか、こういうものだ」と認識するだけだったと思う。
その後、ほどなくして生ではなくて牡蠣フライを食べた。それがなんというか絶品だった。
記憶がさだかではなきけど、これも自宅の食卓だと思う。外食ではほぼ同じものを頼む癖(ヘキ)があった僕はカキフライ定食なんてあっても頼まないので、間違いなく自宅だ。
ちなみに僕は「砂糖ではない」甘さに弱い。
野菜の甘さ(代表格はキャベツ)や豆類の甘さもたまらなく好きなのだ。
(ずんだとかサツマイモとかね)
そして牡蠣は甘いのだ。
特に適度のフライされた牡蠣は芳醇な甘さを醸し出す。
これが大好きです。
面白い事に(他人にとっては何も面白くないだろうが)これを美味しいと認識したのはハタチ手前くらいだったりする。それまでは認識はしてないけど、食卓に並べば心なしかテンションが上がっていた感じ。
それが原因か、僕が牡蠣が好きという事を認識している友達は少ない。
今回の旅の同行者であるオザコさんも無論知らなかったらしい。
思い返せば言った事もないので当然だけどね。
バスクで食べた牡蠣は殻が大きく中は引き締まった感じで、貝そのものは中々弾力があるものだった。
贅沢に半分にカットされたレモンを片手でギューっと絞り、殻を滑り台のようにして口の中に流し込む。
適度な塩分とレモンの酸味が合わさって最高の味わいだ。
今回の旅で唯一心残りがあるとしたら、あの牡蠣で作ったカキフライ定食が食べたいみたいという事。
生を食べればフライを食べたくなる。人のサガである。
嗚呼、カキフライ定食が食べたい。