12月になってしまいました。
小屋(店のこと)に仕込みに来て、洗い物をしている時に「あ、きっと今夜更新しなかったら年が明けてしまう」と確信したのでなにか綴っておこうと思います。
とはいえ、書ききれないなぁ、今年のことは。
2019年、1月後半からやっと動き出し、3月後半から一気に加速して10連休のGW初日に開店。そこはもちろん通過点で、毎週末の営業にむけて右肩上がりに仕込みが増える7日間をくりかえしくりかえし・・・(今も)。仕込みの読みの甘さとか手際の悪さに加え、市の広報誌に掲載してもらったおかげでお客さんが急に増えた1ヶ月間、ほんとに作っても作っても終わらなくて一番遅かった日はam2:50に小屋の鍵を閉めた。この記録、絶対更新したくない(笑)
一年目はどういう流れなのか様子をみようと思っているので、びっくりするほど暇でも想像以上に混んでも、へーそうか、理由はなんだろうなぁ~と考えながらまた新しい7日間が始まる。(幼稚園や小学校の運動会の日は、とても暇ということが判明)
そうやって7ヶ月経って、少しは手際はよくなってきたかな、たぶん。
いろんなお客さまが来てくれて、交わす言葉もそれぞれなんだけれど、時々びっくりすることがあったり盛り上がったりする。それは店をやってるからの醍醐味なのかなぁ。
9月に友人がやっている釧路の阿寒町のゲストハウスで出張おやつ販売をした時。すぐ近くに素敵なカフェがあって、のんびり過ごして帰りにおやつ販売するんです、と挨拶してショップカードを渡したら。なんとお店の方はその数か月前にご家族の結婚式で栃木に来て、とあるカフェですでにショップカードをもらってくれていたそう。「行きたいけど時間ないな、ってその時思ってたら、まさか阿寒町に来るなんて!」と言われ、2人でびっくりしあったのが忘れられない。
ついこの間はたまたま通りがかったおばあちゃまが「あら、バスク?!懐かしいわー」と立ち寄ってくれた。10年前にカミーノ(ヨーロッパからスペインを通る巡礼路)を歩いてバスクも通ったのよ、という話から東京のお住まいも結構近くだったりで超人気パン屋の話題でしばらく盛り上がったり。
お客さまとのエピソードも、あげたら本当にきりがないくらいいっぱいあって、私はいつももらってばかりです。
おやつ sirimiri 以外のできごとで、私にとって大きかったこと。
夏~初秋の1ヶ月のあいだに友人が2人、病でなくなったこと。それぞれ全く違う時に出会って違う場所にいたのだけど、気づけばどちらも食に関わる仕事をしていて、私が仕事を辞めてバスクにしばらく行こうかなと言ったらそれぞれ「いいと思う!」と背中を押してくれた人たち。会えなくなってしまった現実は、やっぱり悲しくさみしいのだけど、これ一緒に食べたな~とか、こうやったらいいって教えてくれたなぁとか、私の生活の中に2人ともたびたび登場してくれて、そこで逢うことができる。にこにこしている2人にならって、私も機嫌よくおやつを作って、したいことをして行きたいところに行き、会いたい人に会おう、とあらためて心に決めたのでした。
とても長くなってしまった。まとまらない2019年。
最後に、いつか載せようと思ってタイミングを逃していた写真を。おやつ sirimiri の開店直前の一枚。左から、デザインとディレクション全般の山口明宏くん、建築士の久米岬くん、植物造形の是枝錬太郎さん。
そしてたくさんの友人たち、職人さん、役所関係の方々、お客さま。みなさんのおかげで、2019年からおやつ sirimiri が始まりました。ありがとうございます。ちょっと早いですが、よいお年を! 2020年もおいしいおやつ食べましょうね~