時計は2つのことを教えてくれる。
ひとつは過ぎた時間。
もうひとつは時間は待ってくれないという事実を教えてくれる。
そういうことを子供の頃から感じてる。
友達が突然引越しで自分の前からいなくなった日に、自分の都合以外の世界は物凄い速度で進んでいて、何もしなければ置いていかれると。
そんな思いを、小学生、中学生、高校生、専門学校、会社員と何度もしてきた。
それでも、何故だか「待って」いた。
時間が過ぎれば、何かが「起こる」と思っていた。
極端な言い方ではなく、世界を信じていたとも言える。僕はとても謙虚に人に従って生きていたので、そんな自分の人生は「そんなに悪くはならないでしょうよ」ってな具合に。
ところが、いくつかの不幸が人の手によってもたらされた日に「待っていては不幸になる」と思ったわけだ。
時間は過ぎていく。
自分と関係のないところで。
時計の針を見るたびに、それを思い出す。