流れにまかせての引っ越し

東京から栃木への引っ越しを決めたのはいつだったか、9月初めだったかな。

お盆に日帰りでどこかに行きたくなって、電車で栃木までふらりと来た。その頃はまだ職業訓練の授業を受けてて、ぼちぼち仕事を決めねば…という時期だった(当たり前だけど、学校の先生の圧がすごくて 笑)。栃木は数回来たことがあって、けど日光東照宮は見たことがなく、たいてい日光珈琲に来ていた。前の仕事(カフェ勤務)で、日光珈琲のオーナーにちょいちょいお世話になっていたので。

鹿沼の本店を出て、すぐのところにある小屋に【FOR RENT】の貼り紙があった。あ、と思った。いいな、と。
前は唐揚げ屋で食べたこともあって、空いてからも来てるのに、その時初めて見つけたみたいな気がした。帰り道、家賃いくらだろ、が頭の中をぐるぐるしていた。

その他に、アパートの更新が近かったとかきっかけをあげればいくつかあるし、不安だってもちろんあったのだけど、結局は「あの小屋、おもしろそう」が勝った。行って、なんかやってみよっかな。ダメだったらその時どうするか考えよ、と。東京だってひょいっと行ける距離だし、移住なんて気持ちはなくてちょっと遠くに引っ越す、くらいの。同い年の友達に引っ越すと伝えたら「…そういうふうには生きれないよー」と言ってた。むしろ、こういうふうにしか生きれないみたい。

それでも東京生活14年のうち、8年住んだ家を出るのはしんみりした。(そんなに東京に住むとは上京時には考えてなかったけど。)
そして、栃木は寒い。東京から100km北上したんだから当たり前なんだけど、正直そのことは全く考えてなかった。こんなに気軽に氷点下になるとはね~。
友達がやっているゲストハウスで知り合いが増えて、道やスーパーで誰かにばったり会ったり。パナマ出身の友達ができて、スペイン語勉強する理由ができたり。バイトを始めて、あらためて珈琲の奥深さを知ったり。

そうこうしてるうちに、栃木に来るとは予想していなかった一年がおわりそうです。