2月は短い。日数が少ないのはもちろんだけど、一日が過ぎるスピードが速い。夏の一日と変わらないとわかっていても、体感速度的に断然速い。そんなことを毎年飽きもせず考えて、そうしてるうちに季節は変わっていく。
先日、『雨上がり 霧が晴れた先に 何がある?』と問われた。青空、とか虹、とかいかにもな絵が浮かんだけど、いやいやそういうことじゃないよなーこの問いは、と思い返して。
霧の先。このブログと、過去に開催した展示のタイトルであり、私のライフワークとしての屋号にもした、sirimiri(=霧雨)の先。
昨年、バスクに3ヶ月行くと決めた時、「行かないままうっかり死んじゃったら、死にきれない。だから今行く」という気持ちだった。で、実際行って過ごすうちに「…どうやらまだ死ななさそうだなー」、幸いにも危険に巻き込まれることなく旅を終えた。(でも滞在中にバルセロナでテロがあったりして、ちょっとした選択や偶然によって突然人生が終わることがある、ということを改めて考えたりした)
そして今、私の前に在るもの。
『霧の先には、微かだけど確かな変化。そして続く日々』
これが答えだな、と。どこにいようと何をしようと、日々は続く。生きてる限り、すべては日々に還る。還る、には「さまざまな過程を経て、根源となるところへ戻る」という意味があるそう。
毎日なにかを得て、続いていく日々に戻ってこれるように。
Photo : July. 2017