目覚め

fh010031

飛び立って数時間後、機内の椅子で腰の落ち着きどころが見つかってほっとしたのか、
僕はいつの間にか眠りについていた。

目が覚めた時、機内は暗かった。
明るかったのは、僕の座る席から一番遠い席だった。
窓際で本を読む乗客。

窓から差し込む光が本を照らす。
この景色に、出会えて嬉しかった。

旅はまだ始まったばかりだった。